なかなか侮れない新型インフルエンザ
2009年09月19日
ここ沖縄県で15日、新型インフルエンザで、基礎疾患のない南風原(はえばる)町在住の24歳の女性が、県内最高の医療設備を誇る沖縄県立南部医療センターの集中治療室で死亡したことは、沖縄タイムスや琉球新報に1面で報道されていたので、皆さんご存じだと思います。
基礎疾患のない感染者の死亡は、今月9日に亡くなった大阪府の男性(45)に次いで2例目で、
20代の死者は初めてだそうです(9月16日の集計値)。
これで、国内での新型インフルエンザ感染者の死亡は
疑い例も含めて14人となりました(9月16日の集計値)。
ちなみに世界的には、9月6日の集計値で、
死者は3205人。
地域別では、もっとも多いのが米州(南北アメリカ大陸)地域で2467人、次いで日本を含む西太平洋地域が306人、東南アジアが221人、欧州が125人などとなっています。
インフルエンザの定点当たり報告数は2009年第28週以降増加が続いており、
第36週は日本全国の平均が2.62人となり、微増ですが増えています。
定点当たり報告数とは、詳しく説明すると難しいですが、簡単に言うと、一週間に一つの定点(協力している医療機関)からどのくらいの報告があったかを表す数値で、この数値によって、各地での感染症の流行の状況が把握できるとされています。異論もありますが。
定点当たり報告数について詳しくはこちらをどうぞ。
(http://www.city.hiroshima.jp/shakai/eiken/kan_center/syh_graph/teiten_atari.htm)
定点当たり報告数(第36週)の都道府県別では多い順から沖縄県(22.66)、大阪府(4.26)、宮城県(3.85)、東京都(3.66)、福岡県(3.58)、北海道(3.53)、京都府(3.19)、千葉県(3.00)、高知県(2.81)、長崎県(2.73)の順となっており、
依然、沖縄県が
ダントツの1位となっています。
このため沖縄県では、8月19日に発令した
「インフルエンザ流行警報」を、まだ継続して発令中です。
しかし、県内だけ見れば、定点当たりの患者数は一番多かった第34週(8月17~23日)が46・31人以降、第35週(8月24~30日)が36・00人、第36週(8月31日~9月6日)が22・66人、
そして第37週(9月7~13日)が13・38人と減少してきています。
県内の地域別では八重山(定点当たり24・67人)、南部(同15・44人)、那覇・浦添(同14・53人)、中部(同11・80人)で注意報基準の10人を上回って流行しています。
現在発令中のインフルエンザ流行警報は定点当たりの
患者報告数が10人を下回るまで継続されるそうです。
県福祉保健部によると、「1回目の流行は終息に向かいつつあるが、
過去のインフルエンザの歴史からすれば、
3カ月から半年後に『第2波』が来る」
と説明しています。
「県外では感染が拡大していることもあり、どういうきっかけで流行が再燃するか分からない。
引き続き警戒してほしい」とのことです。
沖縄の流行が異常に高いのは米軍のせいではないか?とも思ってしまいますが、前々回「沖縄県は「インフルエンザ流行発生警報」発令中です」で紹介したように、県内を地域別で見ると、最も多いのは基地のない沖縄本島南部なので、専門家も「原因は不明」と言っています。(現在は八重山が多いですが。)
県内の報道機関は、この定点当たり報告数を
控えめに報道しているように見えます。
一番多かった第34週の46・31人の時は、実に全国平均の20倍以上だったので、こんなことをあまり多きく報道すると、県民がパニックを起こし、医療機関に殺到して、医療機関が機能しなくなってしまうからだと思います。
それが功を奏しているのか、こんなに流行しているのに、
近所も会社でも、特に普段と何も変わりません。
スーパーのレジの人が、マスクをしているくらいです。
過剰反応はよくないので、これでいいと思います。
新型インフルエンザが全国平均の20倍以上も流行しているなんて聞くと、なんか沖縄の空気がインフルエンザだらけで深呼吸もできないんじゃないかなんて想像して、旅行を中止する人もいそうですが、それほど心配はありません。今のところ。
ウイルスは細菌と異なり、生物の中でのみ増殖するため、環境中では状況によって異なりますが、数分間から1時間位で死んでしまうと言われています。宿主となるヒトがいない状況で生き続けることは困難なのです。
ただ、もちろん油断は禁物です。
自己防衛はしっかりやりましょう。
感染の予防のためには、月並みですが、手洗い・うがいを普段より多めにすることが大切です。
これにはきちんとした理由があります。
ウイルスは、ヒトの粘膜を通して感染します。
ヒトの体で身近な粘膜は目、鼻、口です。インフルエンザウイルスは、飛沫感染(咳・くしゃみを直接あびる)や接触感染(感染したヒトが触ったドアノブなどを直後に触り、その後に口を触り口腔内に入るなど)で感染します。だから手洗い・うがいをしっかりするのです。
人通りが多い施設のドアノブなどは、
こまめに殺菌消毒をした方がいいです。
除菌ではなく殺菌です。
「殺菌」のほうが確実です。
これは殺菌成分配合の消毒ウェットタオル、「スコッティ 消毒ウエットタオル ウェットガード」。
200円位で、メイクマンとかで売ってます。私も持ち歩いています。
ボックスタイプもあります。県内では、ジャスコの薬局にあったような…。
飛沫感染を防ぐためにはマスクも有効ですが、逆に、
咳やくしゃみ等の症状のある人が
積極的にマスクをつけるべきです。
予防用にマスクを着用するのは、混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられますが、屋外などでは、相当混み合っていない限り着用する効果はあまり認められていません。
また、欧米に滞在経験のある方々が、「欧米旅行に来る日本人観光客は全員マスクをつけていて、見ていて異常」と言っていますが、これは単なる習慣の違いで、
欧米では、マスクをつけている人は犯罪者か、顔に傷でもあるのかと思われ、基本的に怪しまれてしまうので、欧米人は日本人と違って、風邪を引いても滅多にマスクをしません。
仕事や旅行で海外へ行かれる方は気にせず、自己責任で着用の判断をしましょう。
N95マスクがよいと言われていますが、N95マスクは、元々は製造現場用のマスクで、N95とはフィルター自体の性能(Nは耐油性が無いことを表し、95は試験粒子を95%以上捕集できることを表す。)を示すもので、装着後のマスクと顔との密着性は保証していません。
正しい装着をするには、最低年1回のフィットテスト(サイズの確認のため)が必要で、シールチェック(息の漏れが無いか)をマスク着用の度に必ず行わなければならず、一般の方の使用にはあまり向いていないので、厚生労働省は推奨していません。個人的にはコンビニに売っているマスクで十分だと思います。
基本的に、咳や発熱などの症状のある人に近づかない、
人混みの多い場所に行かない、手指を清潔に保つといった
感染予防策を優先して行いましょう。
それでも不安がぬぐえない、という方は、空気清浄機を
設置しましょう。
前回はシャープのプラズマクラスターイオン発生機を紹介しましたが、
今回はダイキン工業の新製品を紹介します。
ダイキン工業は、ベトナム国立衛生疫学研究所のレ・ティ・クイン・マイ博士との共同研究で、強力な酸化分解力を持つ同社独自のストリーマ放電技術が、新型インフルエンザウイルス(H1N1型)を4時間で100%分解・除去することを実証したと9月15日に発表しました。
100%分解の実証は世界初だそうです。
すでに5月には、同社のストリーマ放電技術により
致死率の高い鳥インフルエンザ(H5N1型)も3時間で
100%分解・除去することが実証されています。
ほかにも同技術により、季節性インフルエンザウイルスをはじめ、ノロウイルス、食中毒の原因となる毒素や細菌、ホルムアルデヒドなどの有害物質の不活化効果が明らかになっています。
ストリーマ放電技術は04年に開発し、同社の空気清浄機やエアコンなどに搭載済みですが、新型インフルエンザウイルスを100%分解する技術は、従来よりも放電量が1・5倍で、9月11日に発売したばかりの加湿空気清浄機など3機種に搭載しています。
製品はダイキンの加湿空気清浄機シリーズ「うるおい光クリエール」の最新モデル。
価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、適用床面積が28畳(46平方m)の「MCK75K」が5万2千円前後、25畳(41平方m)の「MCK65K」が4万2千円前後。
加湿機能がない空気清浄機「MC75K」もあります。MCK75/65Kと同じく、ストリーマは従来から1.5倍に強化されています。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4万2千円前後。湿度の高い沖縄では、こちらの方が向いているかもしれません。
学校や、病院などに設置するといいんじゃないですかね。
県が助成してくれれば、なおいいですね。
それでも、もしインフルエンザらしき症状が出たら、すみやかに医療機関へ。
周りにうつるので、いきなり病院へ行かずに、電話してから行きましょう。
政府インターネットテレビの説明が丁寧でわかりやすいです。
予防編
療養編
県内各保健所の電話相談窓口は以下の通り
(平日午前9時から午後5時まで)
北部保健所
0980(52)5219
中部保健所
098(938)9701
中央保健所
098(854)1005
南部保健所
098(889)6591
宮古保健所
0980(73)5074
八重山保健所
0980(82)3240
関連記事
●インフルエンザ対策
●新型インフルエンザ対策に…
定点当たり報告数について詳しくはこちらをどうぞ。
(http://www.city.hiroshima.jp/shakai/eiken/kan_center/syh_graph/teiten_atari.htm)
定点当たり報告数(第36週)の都道府県別では多い順から沖縄県(22.66)、大阪府(4.26)、宮城県(3.85)、東京都(3.66)、福岡県(3.58)、北海道(3.53)、京都府(3.19)、千葉県(3.00)、高知県(2.81)、長崎県(2.73)の順となっており、
依然、沖縄県が
ダントツの1位となっています。
このため沖縄県では、8月19日に発令した
「インフルエンザ流行警報」を、まだ継続して発令中です。
しかし、県内だけ見れば、定点当たりの患者数は一番多かった第34週(8月17~23日)が46・31人以降、第35週(8月24~30日)が36・00人、第36週(8月31日~9月6日)が22・66人、
そして第37週(9月7~13日)が13・38人と減少してきています。
県内の地域別では八重山(定点当たり24・67人)、南部(同15・44人)、那覇・浦添(同14・53人)、中部(同11・80人)で注意報基準の10人を上回って流行しています。
現在発令中のインフルエンザ流行警報は定点当たりの
患者報告数が10人を下回るまで継続されるそうです。
県福祉保健部によると、「1回目の流行は終息に向かいつつあるが、
過去のインフルエンザの歴史からすれば、
3カ月から半年後に『第2波』が来る」
と説明しています。
「県外では感染が拡大していることもあり、どういうきっかけで流行が再燃するか分からない。
引き続き警戒してほしい」とのことです。
沖縄の流行が異常に高いのは米軍のせいではないか?とも思ってしまいますが、前々回「沖縄県は「インフルエンザ流行発生警報」発令中です」で紹介したように、県内を地域別で見ると、最も多いのは基地のない沖縄本島南部なので、専門家も「原因は不明」と言っています。(現在は八重山が多いですが。)
県内の報道機関は、この定点当たり報告数を
控えめに報道しているように見えます。
一番多かった第34週の46・31人の時は、実に全国平均の20倍以上だったので、こんなことをあまり多きく報道すると、県民がパニックを起こし、医療機関に殺到して、医療機関が機能しなくなってしまうからだと思います。
それが功を奏しているのか、こんなに流行しているのに、
近所も会社でも、特に普段と何も変わりません。
スーパーのレジの人が、マスクをしているくらいです。
過剰反応はよくないので、これでいいと思います。
新型インフルエンザが全国平均の20倍以上も流行しているなんて聞くと、なんか沖縄の空気がインフルエンザだらけで深呼吸もできないんじゃないかなんて想像して、旅行を中止する人もいそうですが、それほど心配はありません。今のところ。
ウイルスは細菌と異なり、生物の中でのみ増殖するため、環境中では状況によって異なりますが、数分間から1時間位で死んでしまうと言われています。宿主となるヒトがいない状況で生き続けることは困難なのです。
ただ、もちろん油断は禁物です。
自己防衛はしっかりやりましょう。
感染の予防のためには、月並みですが、手洗い・うがいを普段より多めにすることが大切です。
これにはきちんとした理由があります。
ウイルスは、ヒトの粘膜を通して感染します。
ヒトの体で身近な粘膜は目、鼻、口です。インフルエンザウイルスは、飛沫感染(咳・くしゃみを直接あびる)や接触感染(感染したヒトが触ったドアノブなどを直後に触り、その後に口を触り口腔内に入るなど)で感染します。だから手洗い・うがいをしっかりするのです。
人通りが多い施設のドアノブなどは、
こまめに殺菌消毒をした方がいいです。
除菌ではなく殺菌です。
「殺菌」のほうが確実です。
これは殺菌成分配合の消毒ウェットタオル、「スコッティ 消毒ウエットタオル ウェットガード」。
200円位で、メイクマンとかで売ってます。私も持ち歩いています。
ボックスタイプもあります。県内では、ジャスコの薬局にあったような…。
飛沫感染を防ぐためにはマスクも有効ですが、逆に、
咳やくしゃみ等の症状のある人が
積極的にマスクをつけるべきです。
予防用にマスクを着用するのは、混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられますが、屋外などでは、相当混み合っていない限り着用する効果はあまり認められていません。
また、欧米に滞在経験のある方々が、「欧米旅行に来る日本人観光客は全員マスクをつけていて、見ていて異常」と言っていますが、これは単なる習慣の違いで、
欧米では、マスクをつけている人は犯罪者か、顔に傷でもあるのかと思われ、基本的に怪しまれてしまうので、欧米人は日本人と違って、風邪を引いても滅多にマスクをしません。
仕事や旅行で海外へ行かれる方は気にせず、自己責任で着用の判断をしましょう。
N95マスクがよいと言われていますが、N95マスクは、元々は製造現場用のマスクで、N95とはフィルター自体の性能(Nは耐油性が無いことを表し、95は試験粒子を95%以上捕集できることを表す。)を示すもので、装着後のマスクと顔との密着性は保証していません。
正しい装着をするには、最低年1回のフィットテスト(サイズの確認のため)が必要で、シールチェック(息の漏れが無いか)をマスク着用の度に必ず行わなければならず、一般の方の使用にはあまり向いていないので、厚生労働省は推奨していません。個人的にはコンビニに売っているマスクで十分だと思います。
基本的に、咳や発熱などの症状のある人に近づかない、
人混みの多い場所に行かない、手指を清潔に保つといった
感染予防策を優先して行いましょう。
それでも不安がぬぐえない、という方は、空気清浄機を
設置しましょう。
前回はシャープのプラズマクラスターイオン発生機を紹介しましたが、
今回はダイキン工業の新製品を紹介します。
ダイキン工業は、ベトナム国立衛生疫学研究所のレ・ティ・クイン・マイ博士との共同研究で、強力な酸化分解力を持つ同社独自のストリーマ放電技術が、新型インフルエンザウイルス(H1N1型)を4時間で100%分解・除去することを実証したと9月15日に発表しました。
100%分解の実証は世界初だそうです。
すでに5月には、同社のストリーマ放電技術により
致死率の高い鳥インフルエンザ(H5N1型)も3時間で
100%分解・除去することが実証されています。
ほかにも同技術により、季節性インフルエンザウイルスをはじめ、ノロウイルス、食中毒の原因となる毒素や細菌、ホルムアルデヒドなどの有害物質の不活化効果が明らかになっています。
ストリーマ放電技術は04年に開発し、同社の空気清浄機やエアコンなどに搭載済みですが、新型インフルエンザウイルスを100%分解する技術は、従来よりも放電量が1・5倍で、9月11日に発売したばかりの加湿空気清浄機など3機種に搭載しています。
製品はダイキンの加湿空気清浄機シリーズ「うるおい光クリエール」の最新モデル。
価格はオープンプライスで、店頭予想価格は、適用床面積が28畳(46平方m)の「MCK75K」が5万2千円前後、25畳(41平方m)の「MCK65K」が4万2千円前後。
加湿機能がない空気清浄機「MC75K」もあります。MCK75/65Kと同じく、ストリーマは従来から1.5倍に強化されています。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4万2千円前後。湿度の高い沖縄では、こちらの方が向いているかもしれません。
学校や、病院などに設置するといいんじゃないですかね。
県が助成してくれれば、なおいいですね。
それでも、もしインフルエンザらしき症状が出たら、すみやかに医療機関へ。
周りにうつるので、いきなり病院へ行かずに、電話してから行きましょう。
政府インターネットテレビの説明が丁寧でわかりやすいです。
予防編
療養編
県内各保健所の電話相談窓口は以下の通り
(平日午前9時から午後5時まで)
北部保健所
0980(52)5219
中部保健所
098(938)9701
中央保健所
098(854)1005
南部保健所
098(889)6591
宮古保健所
0980(73)5074
八重山保健所
0980(82)3240
関連記事
●インフルエンザ対策
●新型インフルエンザ対策に…
Posted by 相方さん at 22:00│Comments(0)
│沖縄生活