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水を入れるだけで発電する「水電池」

Bフレッツ

2008年11月12日

最近はエコブームです。


原油価格の異常高騰などで、民衆が「石油離れ」を始め、
エコブームがさらに加速した感がありますね。


実際に自動車は国産・輸入車供に販売台数が落ちています。
逆に、自転車の販売台数が伸びているとか。


日本のエコ技術は非常に優れていますが、
エコ技術を使った製品は、総じて高額な物が多いです。


さらにそれに便乗して、類似商品を売る悪徳業者が
多いため(特に屋根の太陽電池とか)、導入に慎重な人が多く、
普及率はイマイチなのが現状です。


そんな中、水を入れるだけで使える電池「水電池」
東京の日本協能電子株式会社が開発し、特許を取りました。


水を入れるだけで発電するなんて、いかにも胡散(うさん)臭いですが、
どうやらこの技術は本物のようです。


水を入れるだけで発電する「水電池」
商品の名前は「NoPoPo」。
同社の説明によれば、水を入れるまで発電しない、つまり放電しないので、
防災用電池に最適とのこと。


未使用の状態ならば、10年未満の長期保存が可能だそうです。


一般的なマンガン・アルカリ乾電池は約2年で
自然放電して使えなくなってしまいます。



非常用に保存しておいた乾電池が、
いざという時に使えない!
という事態も防げて安心です。



驚くことに、「NoPoPo」は、緊急時で
水がない場合は、酒、ビール、コーラ、
コーヒー、尿、だ液(!)などでも
電力を生成できるそうです。



電力はマンガン電池と同等の1.5Vで、電力が弱まったら、
再度注水すれば、繰り返し使用することができます。
(使用回数は使用する機器の必要な電流値により変動します。)


「50ミリアンペアと出力が弱いので、LEDライトやラジオなど消費電力の少ない機械の電池に適しています。ただし、電気が弱まってきたときは、再び水を注入すれば、出力が回復。どんな機器に使うかにもよりますが、繰り返し最大10回ほどの再生可能です」(発売元の日本協能電子)とのこと。


有害物質(水銀、六価クロム、カドミウム等)を含有していないので、
不燃物として廃棄でき環境破壊もありません。


単3と単4の2タイプがあって、単3×2Pで780円(税込)、
単4×2Pで680円(税込)。


楽天などで売ってます。送料は別です。
東京では東急ハンズで売っているそうです。


電池としてはちょっと高いですが、水を入れるだけの電池で
携帯ラジオがついたりする驚きを体験するだけでも
買う価値ありそうです。


しかし、「水で発電」を謳(うた)う発電器等は、
実際怪しい商品が多く出回っているのも事実です



「NoPoPo」は、意外に簡単な原理を応用しているので、
その点は安心です。


「どうも納得できない」という方は、この「意外に簡単な原理」を
説明しますので続きをどうぞ。ちょっと長いですけど。

水を入れるだけで発電する「水電池」
「レモン電池」って知ってます?
小学生が夏休みの自由研究などで作るものです。


レモンなどの果物を半分に切って、そこに「亜鉛」と「銅」など、
2種類の金属の切れ端を差し込みます。


その金属を導線で結ぶと、そこに微弱な電気が流れて、
小さなLEDランプなどの明かりをつけてしまうという実験です。


材料集めが面倒という方は、学研 受験指導センター
通販で売ってます。1,000円位です。


お子様がいるご家庭では、一緒に実験してみると
不思議体験ができて、面白いかと思います。


あっ、実験で使ったレモンの中には、
銅や亜鉛の金属イオンが溶け出しています。
もったいないですけど、絶対に食べないで下さいね。



この仕組みは、「電解質を含むレモンの実を通して、イオン化傾向の違う
2つの金属の間に電気が流れる」
という原理を応用した物です。


水を入れるだけで発電する「水電池」
電池と同じで、電力を上げようと思えば、写真のように
レモンをたくさんつなぐと電力が上がります。
面白いですね。


「水電池」は、この「レモン電池」の原理をさらに応用した物です。


仕組みは、マグネシウム(‐)と炭素(+)の間に、塩分を含んだ
活性炭を挟み込み、発電するというものです。


活性炭に水を入れることで、それぞれの素材からイオンが溶け出し、
‐から+に移動することで電気が発生するというわけです。


電池の原理は、18世紀の終わり頃、イタリアの動物学者ガルバーニが
偶然発見したと言われています。


ガルバーニは、金属板の上にカエルの足を乗せて解剖中、金属メスが
カエルの足に触れると電流が流れて、カエルの足がピクッと動くことに
気がついたそうです。


金属板と金属メスというイオン化傾向の違う金属間を、カエルの足という
電解液を通して電流が流れた、ということを発見したのです。


やがて1800年に、イタリアの物理学者ボルタがこの原理を応用して、
銅、スズ、食塩水で、世界初の電池を発明。


しかし、これは塩水がチャポチャポこぼれて持ち運びが大変だったため、
やがて食塩水の代わりに電解液を石膏で固めた電池が登場します。


これが乾いた電池、つまり「乾電池」です。
今でも使われている「乾電池」という名称は、ここからきています。


「水電池NoPoPo」の見た目は、普通の乾電池と同じですが、
食塩水がこぼれて大変だったボルタの電池を最新型に改良した
ようなものなので、正確には、これは「乾電池」ではないという事になります。


水を入れるだけで発電する「水電池」
当たり前ですが、「水電池NoPoPo」は水がこぼれないような構造に
なっていて、付属のスポイトで、小さな穴に水を注入する事以外は、
普通の乾電池と同じです。


普通の乾電池には90年代まで水銀が使われていたりして、
環境問題の悪役にもなっていますが、こちらの材料はすべて
自然界のものです。


なので先述したように、燃えないゴミとしても捨てられるので、
環境にもやさしいエコ製品です。


日本協能電子株式会社では、この電池のほか、水電池専用の
水電卓や水時計も開発しています。
水を入れるだけで発電する「水電池」
水時計は、本体に注入した水が本体を転がすたびに動いて、
機能切り替えのスイッチ代わりになっているなど、水そのものが持つ
特性の面白さも楽しめるようになってます。
amazonなどで売っているので、興味のある方はどうぞ。


台風で停電の多い沖縄。防災バッグの中に入れるグッズの新顔として、
水電池、いいかもしれません。


日本協能電子さんには、更に技術を高めて、停電の時に、
2~3日使える家庭用バッテリーを開発してほしいですね。



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Posted by 相方さん at 18:00│Comments(1)新製品
◆ この記事へのコメント
水で発電できるなんてすごいと思った
Posted by はやし at 2013年05月04日 20:46
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