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普天間基地

Bフレッツ

2007年08月27日



宜野湾市の米軍普天間飛行場に、「普天間フライトライン・フェア2007」を見にやってきました。

普天間フライトライン・フェアは、普段は一般人立ち入り禁止の米軍普天間基地が一般開放されるイベントで、飛行機の展示、ライブ、ミニ遊園地、各国の料理の屋台などがあり、家族で楽しめるようになってます。

写真は騒音の元凶、アメリカ空軍の主力戦闘機、F-15イーグル。
嘉手納基地駐留の機体と思われます。

軍用機は展示してあるだけで、飛んで見せてくれたりはしません。
ただ、戦闘機以外の一部の機種には機内や操縦席に入ることができます。

意外にもほとんど撮影制限がなかったので、
たくさん撮ってきました。



普段は一般人は一切立ち入り禁止のゲートが解放されています。
ゲートは2重になっていて、奥のゲートではテロ対策の為か、機関銃で武装した兵隊に、免許証の掲示を求められます。



ゲートを通過して基地の中に入っていくと、外の宜野湾市と比べて別世界のような、不必要に広い空間が出現します。ここは悪名高い不平等条約である日米安保条約に守られた、日本国内にありながら柵の中はアメリカ合衆国なのです。



移転問題で揺れる普天間飛行場。辺野古に行くのかグアムに行くのか現状ではわかりませんが、いずれはここから立ち退く運命にあります。
なくなる前に見学もいいかなと思ったのも今回来た理由です。



それにしても広いです。

意外なことに地元沖縄でも知らない人がいるようですが、この広大な敷地の維持費はほぼ全て日本の税金で支払われています。
アメリカ合衆国が負担しているのは、兵隊の給料だけです。
飛行機の燃料代、基地施設や住居の修理費、光熱費、娯楽・保養施設、果ては日本人従業員の給料や貸与される制服、備品までも、兵隊の給料以外は全て日本の税金で支払われているのです。

これがいわゆる「思いやり予算」と呼ばれるもので、2006年度予算では2,326億円が計上されています。

もちろん沖縄を含め日本にある全ての米軍基地が対象です。

開始当初から2006年まで、日本が負担した駐留経費の総額は、
他に基地周辺対策費や基地交付金などを含めて、12兆9,600億円にものぼります。

この12兆9,600億円という天文学的な金額、
全て私たちの税金です。




イベント会場の入口が近づいてきました。
「12兆も払ってんだから少しぐらい見せてもらうぜ」、とばかりに威勢をはって歩いていきましたが、写真に写っている入口の「MCAS」と書かれたテントの下に、また武装した兵隊がいて、鞄の中を全てチェックされました。ベー
やはりテロ対策のようです。

ちなみに、「MCAS」とは「Marine Corps Air Station」(海兵隊飛行場)の略です。



この広大な敷地も、かつて米軍が沖縄を占領した時に、地元の人からむりやり奪い取った土地です。従って基地の敷地にも地元の地主さんがいます。この地主さんたち、先祖代々の土地をむりやり奪い取られたままになっているため、日本政府から手厚い補助を受けています。個人的にいくらもらっているかはわかりませんが、政府の年間予算が900億円前後もあるらしいとのこと。所得が全国最低の沖縄ですが、実は年収1500万円以上の人が全人口の10%後半も占め、これは全国レベルよりも高いという一面もあります。いわゆる「基地成金」です。
 
驚いたことに、この「基地成金」の人も、基地で働く日本人も、
アメリカから払ってもらっていると勘違いしている人がいるようですが、
これもすべて日本の、私たちの税金です。




鞄のチェックを済ませて中に入っていくと、展示してある飛行機が見えてきます。



管制塔です。



基地内は広大なため、兵隊や従業員はこんなゴルフカートのようなもので基地内を移動しています。



セスナ社UC-35D。訓練支援の為に周辺国へも飛行するらしいです。



ロッキード C-130 ハーキュリーズ輸送機。



中に入れるので、すごい人だかりでした。
たしか「ビリーズ・ブート・キャンプ」の宣伝にでてきた機体だと思います(笑)。



中は機械がむきだしになっています。



海兵隊強襲作戦用に開発されたシコルスキー社製の大型ヘリコプターCH-53スーパースタリオン。

このヘリは2004年8月13日に沖縄国際大学に墜落した事件で悪評高い機種です。



大型ヘリコプターCH-53スーパースタリオンの操縦席。



ベルエアクラフト社が開発した汎用ヘリコプターUH-1ヒューイ。
ベトナム戦争などで活躍し、大量生産されたので、アメリカの戦争映画にはよく出てきます。



海兵隊の主力輸送ヘリコプターCH-46Eシーナイト。
タンデムローターヘリコプターで、強襲揚陸艦に展開し、揚陸作戦で25名の海兵隊員あるいは、車輌を吊り下げて揚陸するそうです。



上陸地点で兵員が展開する尾部の大型カーゴドアから内部に入ってみました。
中は…臭かった(笑)。剣道着みたいな臭いがしました。



戦闘ヘリAH-1W スーパーコブラ。



副座式で、後席が操縦用、前席が攻撃専用座席になっています。



前席のヘルメットと連動して動くという赤外線照準装置とバルカン砲。



中に入れるので座ってみました。すごい窮屈です。
体の大きいアメリカの兵隊はもっと窮屈でしょうね。



スズメバチを意味するホーネット (Hornet) の愛称で呼ばれる、F/A-18戦闘攻撃機。



アメリカ海兵隊が誇る、FA.2シーハリアーの改良型AV-8B+ ハリアー II プラス。
世界で唯一、垂直に離着陸できる戦闘機です。
ジェットエンジンの横にノズルが4つ付いていて、それを下に向けて真下にジェットエンジンを噴射すると、ヘリコプターのようにふわりと真上に離陸します。このシステムのためにヘリコプター同様に滑走路がなくても離着陸が可能なので、森林など意外な場所に潜み、ゲリラ的な強襲作戦を展開することができます。空中で制止することもできます。そのかわりに、F-15のように超音速で飛ぶことができません。



会場で一番大きかった空中給油機ボーイングKC-135ストラトタンカー。
嘉手納基地駐留の機体のようです。

会場は飛行場だから日差しを遮るところがないので、みんなこの飛行機の下に入って涼んでいました(笑)。この飛行機が会場の一番奥にあったのですが、会場がコンクリートの照り返しであまりにも暑くて、この飛行機の所に来る頃にはみんなバテてしまって、この飛行機を見たとき「おお、でかい飛行機だ。」というより「おお、でかい日陰がある。」と思ってしまうのです(笑)。

それにしても、展示されているこれらの軍用機は、極端な言い方をすれば、すべて人殺しのために作られ、使用される機械です。

これらの殺人機械を「かっこいい」と思ってしまう人間の美的感覚ってなんだろうと思ってしまいました。


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Posted by 相方さん at 22:10│Comments(0)基地
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