日食を普通のサングラスで観察したら、最悪失明しますよ
2009年07月05日

日食が近いですね。
今年2009年の7月22日は、今世紀最大の皆既日食が
トカラ列島で見られることは、
以前当ブログ「来年の7月22日は皆既日食(かいきにっしょく)です」
で紹介した通りです。
国内の陸地で見られるのは46年ぶりです。
完全に太陽が隠れる「皆既」になるトカラ列島へのツアーは、
100万円以上するにもかかわらず、
すでに完売で、行くのは不可能です。
しかし、トカラ列島に近い沖縄でも、太陽が約92%隠れる、
ほぼ皆既日食に近い状態を観察できます

時間は、欠け始めが午前9時32分50秒、最大の食(約92%隠れる)が
午前10時54分7秒、終わりが12時20分19秒となっています(那覇の場合)。
このため、7月22日の前後一週間くらいは、トカラに行けない人達が、
沖縄本島に殺到するはずです。
北端の辺戸岬に近いほど多く欠けるため、道路の混雑は想像を絶するものと
思われますので、22日の前後は、あまり遠出をしないほうが賢明です。
世界中から観光客が殺到しますから、
おみやげ屋さんは大繁盛でしょう。
というわけで、7月22日の皆既日食まで1カ月を切ったので、
先日、国際通りに太陽観察グラスを買いに行きました。

こんな感じの、3D映画を見るメガネに似ていて、大体500円位です。
ところが、これがどこにも売ってません。
店の人の中には、「日食があるの?」
という人もいました。

せっかく儲けるチャンスなのに、
もったいない。
実際、県内で観察用の専用メガネを販売する店は少なく、関係者からは品不足を
懸念する声もあるそうです。
通販も品薄な所が多いです。
メガネが用意できず、予定していた観察会の見直しを
迫られている小学校もあるとか。
私が探し回って、やっと観察グラスを置いていたのは、「カメラのキタムラ」
新都心店だけ。しかもすでに売り切れていました。
沖縄に住んでいる方なら今さら説明するまでもないですが、
太陽を肉眼で直接見つめることは、たとえわずかな
時間(1秒足らず)でも危険ですよね。
一番危険なのが、
「サングラスなら大丈夫」
と誤解していることです。
“まぶしくない”ので長く見てしまい、知らないうちに、
目に重大なダメージを及ぼしてしまうのです。
たとえ、サングラスや黒い下敷きなどで太陽の光が暗く見えても、
それは可視光線(人間の目が感じる光)を弱めているだけです。
目に悪影響を及ぼす赤外線(熱線とも呼びます)は
さえぎられていない場合がほとんどです。
紫外線をカットするサングラスもありますが、
赤外線は通してしまうんです。
紫外線も赤外線も、人の目には見えません。
サングラスで“まぶしくない”状態で観察をしても、人間の目が明るさを感じない
赤外線が、知らず知らずのうちに網膜を焼き、網膜障害になってしまうのです。
網膜障害は網膜の中心部分に火傷を負ってしまう障害で、
最悪失明し、2度とものが
見えなくなってしまいます。
日食観察にともなう網膜障害は「日食網膜症」と呼ばれ、日食が起こるたびに
その症例が世界中で報告されています。
日食は、同じ場所では数十年に一度しか起こらないので、みんな
その観察に伴う危険性に関する知識が乏しいのです。
無理もありません。
専用の日食グラス等は、可視光線はもちろん、紫外線や赤外線といった有害な
光線も弱めてはいますが、それらを100%遮ることはできません。
日食グラスでも、観察は連続3分以内にして、
観察後は必ず30秒以上目を休めて下さい。
以下、やってはいけないことを挙げておきます。
×肉眼で太陽を見る(当たり前、というか見れない)
×サングラスで太陽を見る(まぶしくないから大丈夫と誤解している人が多く、とても危険)
×望遠鏡・双眼鏡を使って見る(レンズが集光するので一番危険。失明の危険大。)
×黒い下敷き、色のついた下敷き(サングラスと同じで誤解している人が多く危険)
×アクリル板、プラスチック板
×CD、DVD
×スモークガラス
×黒いゴミ袋、お菓子の袋など
×写真撮影用の減光フィルター(NDフィルターなど)
×光学式ファインダーで覗く
×ろうそく等で煤(すす)を付けたガラス板
×現像済みフィルムの黒い部分(切れ端)
あと、専用の日食グラスを使っても、望遠鏡・双眼鏡を使ってはいけません。
学校の指導者の方などは、できれば太陽観察について
熟知した指導者と一緒に観察を行ってください。
また、日食の撮影も、素人が個人の判断や思い込みで行うと、目の障害以外に、
カメラも映像素子が焼けてしまい、壊れてしまいます。
撮影も、事前にカメラショップのプロの方に、日食を撮影することを告げて相談し、
減光フィルターなど必要機材の購入や、安全な撮影方法を教わって下さい。
太陽が一番欠ける午前10時54分(那覇の場合)なら、かなり暗くなり、周囲も
夕方のようになるはずですので、その時ならコンパクトデジカメや携帯でも
撮影できるでしょう。
あとは、炎天下での観察になるため、熱中症には十分に注意をしましょう。
ずっと観察する人は、帽子と水分は必須。水分補給に努め、ときどき日陰で
休憩をとりましょう。
日食の後、眼医者に行列ができないことを祈ります。
追記:
東江メガネさんが日食観察メガネを売っていると聞きました。
全店で限定500本だそうです。 価格420円(税込み)
なくなり次第販売終了だそうです。お早めに!!
懸念する声もあるそうです。
通販も品薄な所が多いです。
メガネが用意できず、予定していた観察会の見直しを
迫られている小学校もあるとか。
私が探し回って、やっと観察グラスを置いていたのは、「カメラのキタムラ」
新都心店だけ。しかもすでに売り切れていました。
沖縄に住んでいる方なら今さら説明するまでもないですが、
太陽を肉眼で直接見つめることは、たとえわずかな
時間(1秒足らず)でも危険ですよね。
一番危険なのが、
「サングラスなら大丈夫」
と誤解していることです。
“まぶしくない”ので長く見てしまい、知らないうちに、
目に重大なダメージを及ぼしてしまうのです。
たとえ、サングラスや黒い下敷きなどで太陽の光が暗く見えても、
それは可視光線(人間の目が感じる光)を弱めているだけです。
目に悪影響を及ぼす赤外線(熱線とも呼びます)は
さえぎられていない場合がほとんどです。
紫外線をカットするサングラスもありますが、
赤外線は通してしまうんです。
紫外線も赤外線も、人の目には見えません。
サングラスで“まぶしくない”状態で観察をしても、人間の目が明るさを感じない
赤外線が、知らず知らずのうちに網膜を焼き、網膜障害になってしまうのです。
網膜障害は網膜の中心部分に火傷を負ってしまう障害で、
最悪失明し、2度とものが
見えなくなってしまいます。
日食観察にともなう網膜障害は「日食網膜症」と呼ばれ、日食が起こるたびに
その症例が世界中で報告されています。
日食は、同じ場所では数十年に一度しか起こらないので、みんな
その観察に伴う危険性に関する知識が乏しいのです。
無理もありません。
専用の日食グラス等は、可視光線はもちろん、紫外線や赤外線といった有害な
光線も弱めてはいますが、それらを100%遮ることはできません。
日食グラスでも、観察は連続3分以内にして、
観察後は必ず30秒以上目を休めて下さい。
以下、やってはいけないことを挙げておきます。
×肉眼で太陽を見る(当たり前、というか見れない)
×サングラスで太陽を見る(まぶしくないから大丈夫と誤解している人が多く、とても危険)
×望遠鏡・双眼鏡を使って見る(レンズが集光するので一番危険。失明の危険大。)
×黒い下敷き、色のついた下敷き(サングラスと同じで誤解している人が多く危険)
×アクリル板、プラスチック板
×CD、DVD
×スモークガラス
×黒いゴミ袋、お菓子の袋など
×写真撮影用の減光フィルター(NDフィルターなど)
×光学式ファインダーで覗く
×ろうそく等で煤(すす)を付けたガラス板
×現像済みフィルムの黒い部分(切れ端)
あと、専用の日食グラスを使っても、望遠鏡・双眼鏡を使ってはいけません。
学校の指導者の方などは、できれば太陽観察について
熟知した指導者と一緒に観察を行ってください。
また、日食の撮影も、素人が個人の判断や思い込みで行うと、目の障害以外に、
カメラも映像素子が焼けてしまい、壊れてしまいます。
撮影も、事前にカメラショップのプロの方に、日食を撮影することを告げて相談し、
減光フィルターなど必要機材の購入や、安全な撮影方法を教わって下さい。
太陽が一番欠ける午前10時54分(那覇の場合)なら、かなり暗くなり、周囲も
夕方のようになるはずですので、その時ならコンパクトデジカメや携帯でも
撮影できるでしょう。
あとは、炎天下での観察になるため、熱中症には十分に注意をしましょう。
ずっと観察する人は、帽子と水分は必須。水分補給に努め、ときどき日陰で
休憩をとりましょう。
日食の後、眼医者に行列ができないことを祈ります。
追記:
東江メガネさんが日食観察メガネを売っていると聞きました。
全店で限定500本だそうです。 価格420円(税込み)
なくなり次第販売終了だそうです。お早めに!!
Posted by 相方さん at 18:00│Comments(0)
│沖縄生活